どうも、とつお(@totsuo102)です。
前の記事で転職活動、転職後に評価されたスキル・経験を書かせてもらいましたが、今回は逆にITコンサルに転職した後に苦労したことを書かせてもらいます。
SEからITコンサルへ転職することに不安を感じている方の参考になればと思います。
そもそもSEとITコンサルって何が違うの?
そもそもSEとITコンサルの違いとは何でしょうか?
一般論もあるかと思いますが、両方を経験している私の考えは以下です。
SE(システムエンジニア)は、
顧客の要求を基にシステム導入を行い、業務の効率化、サービス向上、セキュリティ向上などで顧客を支援する。主に要件定義以降の工程をメインにプロジェクトに参画する。
ITコンサルタントは、
顧客の課題を分析して課題解決のために、IT企画の立案から実行までを行って顧客を支援する。企画段階から実行までの全フェーズに参画してプロジェクト遂行を推進する。
端的に言えば、SEは開発システムの要件を明確にして納品すること仕事となりますが、ITコンサルはITを利用して顧客課題を解決することが仕事になります。極論を言うと、SEは要件通りのシステムを納品できれば顧客課題が解決されなくても良いし、ITコンサルは顧客課題が解決できれば既成製品をそのまま導入しても良いのです。(あくまでも極論です)
PJTでの役割や参画時期の違いを説明しました。
次は実際に私が感じたギャップをご紹介します。
SEからITコンサルに転職して感じたギャップ
では、続いて転職後に感じたギャップです。
- プロジェクトの進め方
SE :プロジェクトは計画通りに進めるのが至上!
ITコン:プロジェクトの計画を変更してでも顧客課題の解決するのが至高! - プロジェクトのスコープ(範囲)
SE :スコープを明確にしてプロジェクトを計画通りに完結のが至上!
ITコン:プロジェクトを計画通りに進めながら、スコープを広げるのが至高!
1.プロジェクトの進め方
私が最初にギャップを感じた点です。
SEはプロジェクトを計画通りに進めることを最優先します。というか、計画通りに進まないことも多いので計画変更が大嫌いです!プロジェクト計画書を拠り所にプロジェクトを遂行するので、計画変更があれば社内調整、顧客承認などの手続きも多いためSEにとって非常に嫌な言葉です。
それに対して、ITコンサルは計画を変更してでも顧客課題に対して最良の解決策を実行しようとします。そのため全体計画までは変更しない範囲でタスク順序の組みなおしは日常茶飯事です。
もちろん、ITコンサルでもプロジェクト計画書の変更手続きは面倒ですが、顧客課題の解決が至上命題なので計画変更は織り込み済みのようです。
2.プロジェクトのスコープ(範囲)
2つ目に感じたギャップです。これはプロジェクト遂行のギャップというよりは営業活動を含めるかの差に感じます。
SEはプロジェクトのスコープを明確にしながらプロジェクトを進めます。仮にスコープ拡張があると前述の計画変更が発生するため、スコープ変更には敏感です。そう、SEは計画変更が大嫌いです!!(2回目)
それに対して、ITコンサルはプロジェクトを遂行している中でもスコープ拡大を狙います。顧客課題は1つではないため、プロジェクトを遂行しながら顧客課題・ニーズの掘り起こしを行います。これはIT企画から参画するため、顧客課題を発見することで次の案件を創出する営業活動になります。
コンサルティングファームに営業部門が独立していることは少なく、現場のコンサルタントが顧客課題の掘り起こしから企画化を行うのが通例となっているためのようです。
以上の2点が転職して感じたギャップです。転職して1年近く経ちましたのでもう慣れっこです。
SEからITコンサルに転職して苦労したこと
では、最後にSEからITコンサルに転職して苦労したことです。
ギャップを埋めることも苦労しましたが、それ以外にもありますのでご紹介します。
- 結論ファーストでの受け答え
- 顧客に伝わる資料構成
- 上長・先輩から詰められること
1.結論ファーストでの受け答え
結論ファーストとは、そのままですが結論から話すことです。結論を先に話すことで相手に伝わりやすくなり、不要な説明も省けるので簡潔な話し方になります。
上長からは「丁寧に話そうとして話が長くなっている。まずは結論を述べて、結論を補足するように文章を構成するように」と改善方法まで明確に指摘してくれました。
簡単に思うかもしれませんが、顧客との打ち合わせの質疑など実践するには練習が必要です。
2.顧客に伝わる資料構成
ITコンサルの顧客説明資料はパワポをメインに作成します。
パワポ資料はオブジェクトの配置や色遣いなど注意すべき点がありますが、SE時代にほとんどパワポを利用していなかったので全然わかりませんでした。
また、顧客が理解しやすい説明の順序に合わせて資料構成を考えるという作業は、そもそもの考え方がわからなかったので先輩にアドバイスをもらいながら覚えていきました。
転職直後は説明資料のレビューで全ページ差し替えを何度も経験して、やっと形になってきました。(多分・・・)
3.上長・先輩から詰められること
プロジェクト遂行の中で上長・先輩に報告したり、資料レビューを行っていただくことが多々ありますが、その際に思慮が浅かったり、論理的でなければ基本詰められます。
ただ、攻撃的に詰められるのではなく「なぜこの考慮をしなかったのか?」「なぜそう考えたのか?」といった感じです。深掘りするのが当たり前になっているので、本人たちに詰めている自覚はない気がします。
対策としては、事前にクリティカルシンキングを行って、どういう指摘が来るかを想定して回答を準備しておくのが良いです。回答が的外れだった場合は例外なく詰められます。
まとめ
今回の記事では、SEからITコンサルに転職した際のギャップや苦労したことを書かせてもらいました。
ギャップはSEとITコンサルの業務目的の違いが大きいと思いますので、考え方を切り替えることで早く慣れるのではないかと思います。
苦労したことは、経験不足が原因ですので経験を積むことで誰でも解消できることだと思います。
SEとITコンサルは、似ているようで異なる部分も多々ありますので、転職検討されている方はどちらが自分に向いているかを一度考えるのも良いかと思います。
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